土原 豊一 院長(つちはら整形外科クリニック)のインタビュー

つちはら整形外科クリニック 土原 豊一 院長

つちはら整形外科クリニック 土原 豊一 院長 TOYOKAZU TSUCHIHARA

1997年防衛医科大学校卒業後2013年まで海上自衛隊に所属。2015年10月に『つちはら整形外科クリニック』を開業し今に至る。(JR根岸線「港南台駅」「本郷台駅」「大船駅」・京浜急行/横浜市営地下鉄「上大岡駅」各駅より神奈川中央交通「七曲バス停」にて下車し徒歩2分)

自身の経験から選んだ整形外科医の道

 3才~中学生まで競泳をやっていた私は新たにチーム競技に挑戦したいと思い高校ではラグビー部に入部しました。その時、椎間板ヘルニアを発症し、非常に強い腰痛と下肢に麻痺や知覚の低下が現れました。当時は、身体の痛みの場合は整形外科がを受診するという仲間が少なく、治療には外科に行っていました。あちこち色々なクリニックや病院へ行っても椎間板ヘルニアは治らず、最終的に整形外科で手術を受けました。この時、運動ができる程回復出来る専門家として整形外科を認識しました。それまでの私は機械を分解しては組み立てることが好きだったので工学部を目指していましたが、この経験をきっかけに整形外科医を志すようになりました。当時では珍しく、防衛医科大学は、全科をローテーションするシステムがあり、循環器内科・消化器外科、小児科など、さまざまな分野に興味を持ちました。しかし、初心を貫き整形外科医を選考しました。海上自衛隊での長期の出航派遣では内科も外科も診てきた経験がありますので、当院では、整形外科医ではありますがちょっとした症状であれば診察しています。もちろん各科に専門の先生もいらっしゃいますが、かかりつけ医のように相談できるようになっているのも特徴です。

骨粗しょう症やスポーツ医療、一般整形や外傷の診療

 一般整形外科はもちろん怪我を負った際の一時救急や少し大掛かりな外傷も対応するようにしています。スポーツ医療では、他のクリニックでは一般的に「休みましょう」と言われがちですが、当院ではどうやったら「休まず継続できるか」を考えて診療にあたります。もちろん子供達は将来のことを考え、一時的に今はやめた方がいいこともあります。それでも、どこまでなら出来るか、どのように工夫すれば休まずに運動できるかを患者さんやご家族の意思と擦り合わせます。その考えを気にいっていただき、今は実業団の方の通院も増えています。開業のきっかけでもある骨粗しょう症の診療では、地域でいち早く腰椎および大脛骨で測定する骨密度測定装置を導入しました。また、血液検査で骨代謝マーカーも測定することで、正確な診療を行っています。治療に対しても、内服や注射と色々な種類があるので、患者さんのタイプ、家族のご都合に合わせた方法を選択するようにしています。

人工股関節専門外来や神経内科も開設

 神経内科自体、普通の病院にも少なく、受診するにも手紙を書いて通院するようになります。それが患者さんには手間になってしまうということから、月2回程度ですが、同級生の医師を招聘して神経内科の診療を行っています。整形外科の疾患と考えていても稀に神経内科の病気だったということがあります。神経内科の疾患でないと診療できることで整形外科の疾患として安心して治療を継続できることがメリットです。また、人工関節の治療では、専門病院の医師による診察日を設け、手術の必要な場合は、その専門病院で行い、術後のリハビリを当院で行うという連携システムをとっております。こうすることで誰が執刀するかが分かった状態で患者さんは手術出来ます。そして見知った当院でリハビリを行うことができます。

常に前進して患者さんのために

 今後もしっかりと診てもらえたと感じて頂ける診療を続け、患者さんに自分の足で歩いてもらいたいです。その中で更に理学療法士を増員と機材の増設を検討しています。もちろん施設のキャパシティによる限界はありますが、できる限り患者さんの要望に応えられるようにしたいと考えています。患者さんの中にはクリニックに来て機械をやっただけ、薬を処方されただけと感じられる方もいらっしゃいます。そうなると患者さんの満足感が違ってきます。納得して薬を飲む、何故そのリハビリを行なうのか理解するとより効きますし、リハビリも効果が高くなります。我々の仕事は、患者さんを治すという偉そうなものではありません。患者さんが治ろうとする気持ちがあがるよう背中をそっとおしておげることだと思います。

地域の方がいつまでも歩いて医院に来られるように

 「骨粗しょう症患者が転倒し骨折することからの要介護を防ぎたい」という思いと「スポーツドクターとしてスポーツをする方の早期後帰をサポートしたい」という思いを持ち開業に至りましたが、実際に開業してみると、地域の方がいつまでもご自身の足で歩けると嬉しいと思えるようになりました。私共の仕事は、患者さんの治りたいという気持ちを後押しすることだと考えています。それが、このクリニックの使命です。こちらが治してあげていると患者さんが思われないような言葉遣いや態度に気をつけるよう、私自身を含めスタッフは考え行動してきました。また患者さんにとって特別感のある空間を作ることが治療に対してのモチベーションになるとも考えております。『つちはら整形外科クリニック』へ来ることがリハビリの一環となってくれるといいなと思っています。外に出なくなってしまうと人は動けなくなりますから。ですので、私やスタッフに会いに来るだけでもいいと思っています。来院したくなって頂けるように、朝昼晩しっかりと掃除し、清潔な状態を保つようにしています。また当院にはゴミ箱や雑誌といったものを排除し、デジタルサイネージで情報発信しています。お会計も自動精算機を使用し患者さんの待ち時間軽減、そして徹底的な感染の予防に努めています。これは今でこそコロナ禍で浸透していますが、2015年の開業当初より当院では行なっております。地域の方がいつまでも歩いて当院に来てくださることが私どもの元気の源です。おしゃべりや薬をもらうだけでもいいので気兼ねなく来院してください。いつでもお待ちしております。

 

※上記記事は2024年4月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

つちはら整形外科クリニック 土原 豊一 院長

つちはら整形外科クリニック土原 豊一 院長 TOYOKAZU TSUCHIHARA

つちはら整形外科クリニック 土原 豊一 院長 TOYOKAZU TSUCHIHARA

  • 出身地: 大阪府豊中市
  • 趣味: 車
  • 好きな映画: 『トップガン マーヴェリック』
  • 好きな場所: 自宅
  • 好きな言葉: チャンスの神様は前髪しかない(今やれることは今やる)
  • 好きな音楽: J-POPも洋楽も何でも聞きます
  • 好きな本: 日経新聞の私の履歴書、イェール大学集中講義「思考の穴」

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